豪州と日本のはざまで小児集中治療を学ぶ

日本から豪州に渡ったPICUフェローである管理人が小児集中治療に関連するあれこれを勝手につぶやいているブログです。

豪州PICUでの診療体制

女性医師は「迷惑な存在」なのか?女性医師率45%ドイツのキレイゴト ...

(写真:アフロ)


「オーストラリアで働くってどんな感じ?」

 

 

 

正直なところ診療体制といっても、その施設でまちまちなので一般化はできないと自覚しておりますが、

 

あくまでひとつの形と共通言語として記録しておきたいと思います。

 

私が勤務するPICUでは、平日日勤帯には

責任者であるConsultant

準コンサルタントであるFellow

主なトレイニーであるSenior Registrar(SR)

SRよりも経験が浅いJunior Registrar(JR)

の4人がCardiac podとGeneral podにそれぞれ配置されています。

Bedの数はCardiacとGeneralを合わせて計25-27床。

 

 

 

「幅があるのはなぜ?」
となりますが、

ベッドの数は主に看護師の勤務数や稼働している体外循環の数によって多少前後します。

 

 

 

 

平日夜勤はConsultantとSR、JRの3人勤務です。

 週末・休日日勤はConsultant, SR,JRの3人、

週末・休日夜勤はFellow、SR,JRの3人。です。

 

 

 

Consultantはオーストラリアで正式なトレーニングを受け、

強烈に難しい専門医試験をパスし、

さらに狭い枠であるPICUコンサルタントを勝ち取った猛者たちです。

 

Fellowは、日本では若手のトレーニーを指すことが多いですが、

オーストラリアでは試験をパスしてコンサルタントの枠を探している人たち
のことです。

なので基本的には経験もありますし、臨床のみでなくSR/JRへの教育義務もあります。

 

SRはある程度経験があって受験待ちのトレーニー

JRはトレーニングを始めたばかりもしくは小児科や小児救急からのローテーターで構成されることが多いです。

 

 

では、

日本人が留学した場合はどうなるでしょうか?


日本人の英語力は基本的には最初はあまり期待されておらず、

当ユニットではどんなに経験があっても

日本から来たトレーニーはJRからスタートすることが通常です。

 

なので、私も今一緒にはたらいている日本人の同僚も、

日本では基本的にコンサルタントとして働いた経験があるのですが、

JRからスタートしています。

 

 

これが精神的にきつい。。

いわゆる純ドメ(日本で生まれ育ち学校も仕事も日本国内だけでしてきたひと)
の留学のつらさについてはまた書く機会があると思いますが、、

 

 

主な勤務は7日連続勤務で、

Consultant/ Fellow 月曜交代

SR 水曜交代

JR 金曜交代

と、全員が一度に入れ替わらないようにシフトが工夫されています。

 

 

勤務時間はDay consultantが8-17時、Night consultantが17-7時(夜の回診が終わったら基本帰宅してオンコール)

Fellowが8-1830時、

Registrarが8-20時と20-8時で引継ぎをしています。

 

 

12時間勤務の7日連続勤務は、体力的にきつく、

また7連夜勤は正直体に悪いと感じることが多い

 

 

 

その一方で、7連勤をするとオーストラリアの2週間分の勤務時間を超えるため、
なんと7連休になります。

 

 

 

まあ日本とは違うストレスはいろいろとありますが、

時間としては日本の時よりはずっと余裕があります。

その時間を利用してMPHに通っています。