ビクトリア州はワクチン接種率上昇を受けて、世界で最も厳しく長いロックダウンに終わりが見えてきました。
と、みんなが喜んでいる傍でひっそりと職場でPrimary close contactに認定され、14日の出禁をくらっています。
部屋も家族から隔離し、食事を運んでもらい、電話でコミュニケーションとるという。
ただちょっとラッキーではあったんです。
AMC Clinicalの準備を始めました。
これまでの話
前回の話の通り、私の豪州医師登録免許は来年で切れてしまいます。
ただ、もう来年の雇用も決まっているので、どうにかしないと自分も雇用主も困るというところで、どうにかしないといけないというところです。
まあ個人としてはもう更新できなかったら帰国して半年くらい仕事しなくていいかなとかも思っていたんですが、まあそこは色々と環境のこととかいろんなタイミングとかあり、
とりあえず更新に向けて動き出すこととしました。
医師登録更新の選択肢
とりあえず雇用先と相談して、どうやって更新するか。選択肢は三つ。
1. AMC clinical をパスして、General registrationにapply
2. AMC clinical をパスして、制限付きGeneral registration(with conditon)にapply
3. Limited registration をre-apply
これがどれも無理なら帰国です。
ただまあ一応、雇用先は最悪でもre-applyでいけるって自信があるようです。結構難しいという話(というかほぼ不可能)という話も聞くんですが、そこらへんはよくわかりません。
ちょっと一つずつ、プロセスと個人的なバリアを振り返ってみます。
AMC clinicalについて今の時点でわかっていることについては、後に記載。
1. AMC clinical をパスして、General registrationにapply
これは単純で、Standard pathwayに行くってことです。ここを通ればオーストラリアでの診療に制限がなくなります。
ただ個人的なバリアとしては、Rotationをしていないということです。
通常、General registrationにはAMCの試験に加えて内科、外科、救急を含めた一年のローテーションが必要になっています。ただ、自分はこれをすることに(キャリア的に)メリットがないのと、何より、更新期限まで1年を切っていて現実的にこれをする時間がないので、ローテーションなしでGeneral registrationに申請しないといけません。
これについてはスーパーバイザーからのレターが、「レジデントレベルの診療が可能であること」を証明するということになりますが、これを医師登録機構が認めるかどうかはかなり不透明なところです。一応、オーストラリアでも成人領域で診療したので、複数からレターをかき集めてこれに申請することになると思います。
2. AMC clinical をパスして、制限付きGeneral registration(with conditon)にapply
これは、ローテーションしてないことの続きになるのですが、要は診療科が制限された状況でGeneral registrationを申請するということになります。
おそらく自分の場合は小児領域、もしくは集中治療領域に限ってレジデントレベルの診療が保証される(スーパーバイザーからのレターで)ので、その領域に限って診療可能、ということになります。
正直なところ、現時点ではこれでも困らないので、制限なしのGeneral registrationよりも可能性はあるというところです。
これに関しては雇用先も前向きでした。
3. Limited registration をre-apply
ここの可能性については不明なんですが、通常4年のLimited registrationが切れてしまうと再度それにアプライするのは結構難しいと言われたことがあります。ただ、雇用先は当初はこれで話を進めるつもりだったらしく、詳細をメールに書いて送ってきました(ビザの延長や書類提出の時期について全て)。なので、おそらくはAMC Clinical にパスしなくても、大丈夫なのかなあ、といったところ。ただ、医師登録機構としては「General registartionを取る意思」をみる目的でも、受験していることは、落ちたとしても、プラスになると言われた(パワハラなんじゃねか)
色々な状況やメリットデメリット、不確定事項を含めて、AMC Clinicalを受験することにしました。まあこれについてはそんなんせんでもLimitedをre-applyすればいいじゃないか、という意見もあるのですが、色々とIMG: International Medical Graduates と話をしていると、
絶対受けてGeneral Registartionとれっていうんですよね。そこのメリットが、彼らと自分とで同じかどうかというところはありますが、時間も制限された状況ではあるのでとりあえず一発勝負で時間を決めて受験するという方向で決めました。
AMC Clinicalについて
となるとまずは情報収集。
概要
いわゆるOSCE試験です。16 Stationを回って、2つはPilotでカウントなし、なので計14ステーションのうち10ステーションでパスすれば合格。
14ステーションはMedical, Surgical, ED, Paediatric, OGなどなど。
各ステーションでは、最初に患者情報とお題が書かれたものを見せられ、2分間考えて、いざ患者と対面して8分でそのタスクをこなすという試験。これが概要。
難易度
これは難しいと言わざるを得ません。現在明確な合格率は発表されなくなりましたが、受験者から言わせると、毎回の試験日の合格率は10−15%とのことです。
これは自分が聞いたことあった20-30%よりも低い数字でやや意気消沈。
USMLEを受験した人が落ちたりもしている。なので、これはAMC MCQとは違って、「自分の自分に対する期待値を上げていかないといけない試験」だと理解しました。
準備期間
概ねフルタイムで3−4ヶ月と言われています。これを翻訳すると
フルタイム→勉強時間8−12時間x 7days x 4 weeks x 3-4months= 672-1344 時間。
この膨大な時間を仕事しながらどうやって確保していくかと、受験時期を都合よく予約できるかが鍵。
しかもこれで準備しての合格率10-15%、、
準備方法
この試験は受験者たちから言わせると、
「ゲーム」
なんだと。
つまり、いくら医学的知識があってそれをパフォーマンスできても、彼らのルールの上でそれをパフォーマンスできないと点数に繋がらないとのこと。
なので、この試験に関しては8割の合格者がいわゆるコースを受講することを勧めてきます。
つまり予備校ですね。この試験のルールを理解し、それをトレーニングする目的で。
このコースが高い。そして基本フルタイムで勉強している人たちを相手にしているので講義の時間が概ね日中。
たいてい大手がいいって話と、大手はAfter hoursのコースを設けているので、必然的にそれになる。
さらに重要なのでロールプレイ。これはひたすら練習しろと言われる。なので、コースが始まったらコースの仲間や、周りの過去に受験した友人、家族にお願いして患者役になってもらって練習するらしい。
受験費用
3500オーストラリアドルくらい。
・・・ここまでが今わかっていること。
ああ、あと。
自分の不得意を知る
自分は試験は得意でない。
大学受験も含めて一度のアテンプトでパスした試験は、しなかったそれよりも少ない。
しかもPassing rate10-15%て、医学部受験以来じゃないか、それを3−4ヶ月で、働きながら、大学院行きながら、家族と年末年始過ごしながら、できるんかって、話なんですけどね。
客観的には勝算はかなり低い。
まあこっから一気に方針を変えてAMC clinicalに向かっていく当ブログ、乞うご期待!!!